『資料性博覧会11』で買った本

 資料系同人誌の即売会『資料性博覧会11』。今回の会場は中野サンプラザ13階で、まんだらけのお祭り「大まん祭」の会場で開催されていた。お昼頃に着いたら、会場内に人が多すぎて、通路の進みたい方向に進めないぐらいの混雑ぶり。サッと一周して、13時頃にもう一回行ったら少し落ち着いていた。

買った本

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・金山明博『あめんぼうの詩』

 アニメーター金山明博氏の自伝マンガ。幼少期~虫プロダクション入社~『ジャングル大帝』制作時が舞台。志半ばで漫画の道を断念してアニメ業界に転向したため、当初はアニメの仕事に情熱を注げずにいたようだが、『やぶにらみの暴君』に感銘を受けて、アニメーターとしてプロ意識に目覚めるまでを描いている。
 他に特別編として、金田伊功氏の思い出、心霊体験の思い出のマンガあり。

 

『佐武と市捕物控 放送45周年 スタジオゼロ 設立50周年 記念誌』

 石ノ森章太郎氏、杉野昭夫氏、鈴木伸一氏、原口正宏氏のインタビューを収録。『佐武と市』のアニメ史上の位置づけや、関わった各制作会社の当時の様子、「村野守美~木村圭市郎~金田伊功」の流れの話題が面白かった。
 本が水に濡れて変形していたので、割引価格だった。

 

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『ワンフェスカフェイベント非公式LOG』

 2011~2012年に秋葉原にあった海洋堂のイベントスペース「ワンフェスカフェ」。そこで行われた幾つかのトークイベントの非公式レポート。
 内容としては、「“銀河の鷲メガロ・ザック”とキャラクタープラモ狂乱の時代」(アートミックの社長と今井科学の関係、ガンプラブーム時のプラモの売れ具合の話、ロボダッチの裏話など)と、「ファインモールド風雲録!」(会社の規模が非常に小さいという話、金型内製の話、宮崎駿や鳥山明との関係、スターウォーズ関連プラモの話など)が面白かった。

 

・かに三匹『ベトナム・アニメDVDレビュー集』

 今年ベトナムに旅行したばかりなので、気になって購入。ベトナム製アニメ20本のレビューが掲載されている。動物キャラのアニメが多い模様。

『リズと青い鳥』感想

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鳥と卵

 才能を「鳥」に例えたストーリーなので、劇中の「卵」の存在が気になった。

 劇中で卵のようなものは、2箇所出てくる。

 1つめの卵は、みぞれのことが大好きな後輩が、希美に「ゆで卵」をプレゼントする場面。「コンビニのゆで卵、味がついてて美味しいです~!」とか言って。一見、なごむ場面だけど、ゆで卵は、要は「一度も飛ぶことなく殻の中で死んだ鳥」じゃないだろうか。この時、みぞれのオーボエは殻を破れずにいるのだが、このままいったら卵のまま死ぬかもしれない。だから、なごんでいる場合じゃなく、結構残酷な小道具だと思う。

 部活内で親睦を深めるのはいいことだけど、今回の映画では、仲良くプールに行っても曲の解釈を深める助けにはならないのである。「みぞ先輩大好き!」と接触してくる、ゆで卵好きの「ぬるま湯」が才能を殺す!(※とはいえ、高校1年生の子が3年生の先輩に与えられるものには限りがあるので、彼女に罪は無いと思う)。

 そして、それとコントラストをなすように、曲の解釈のヒントを与え、生徒を高みへと導く教師の存在感というか、大人が大人の役割を果たしている感が素晴らしいなーと思った。

 2つめの卵(のようなもの)が現れるのは、まさにその指導によって才能が開花する場面。テンションが高まり、「もしかしてわたしたち入れ替わってる!?」みたいな、『君の名は。』をちょっと連想してしまう場面で、あるものがパカっと印象的に割れる。そう、あれが、割れてたでしょ! ……答えを言ってしまうと、画面分割の演出のことなのだけど。僕の心の目は、縦に二分割された画面を「割れた卵」だと感じた。そして殻を破った鳥は、続く力強い演奏シーンで羽ばたいていく。

 なので、「2人の内どっちが青い鳥?」みたいな話ではなくて、卵から鳥が出る話かなと思った。最後の方に、白っぽい鳥が2羽で飛ぶ場面もあったし。

文字

 僕は割と文字に興味があるので、劇中の図書室の棚に「はいぱー色即是空」という本が並んでいたりするのが気になる。あと、進路希望調査用紙の記入欄が狭すぎて、みぞれの名前がはみ出しているので、「記入欄は、記入する人の気持ちを考えて作るべき!」と思ったり。まあ、それはそうと、文字と言えばタイトル。 

 タイトルバックでは、「リズ」の文字がみぞれに、「青い鳥」の文字が希美に重なるようなカメラ位置となる。直前のシーンでは、二人の位置関係が左右逆なので、ある種の印象操作のために意図的に重ねているのだと思う。パンフレットの表紙の絵でも、タイトルとキャラが同様の並びになっている。だから、本作がもし『青い鳥とリズ』というタイトルだったなら、タイトルバックは正面からの構図だったかもしれないし、パンフレットの絵の並びも左右逆だったかもしれない。

 ちなみに、主役2人と絵本の登場人物2人の両方を盛り込んだ版権イラストでは、リズが青い鳥の右側に居る場合もあるが、そういう時は、みぞれも希美の右側に置き、両者を関連付けるルールがあるように見える。

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いちばん好きな場面

 希美のフルートで反射した光が、遠く離れた窓越しにみぞれの身体に当たって、光が身体の表面を撫でると、みぞれが気持ちよさそうな顔をするところ!

『生頼範義展』感想

 生頼氏の住むという宮崎市で何度か展覧会が開催されるたび、「観たいけど、遠いから行けないなぁ」と羨ましく思っていた。今回、待望の本州での開催となり、上京できる機会に観に行った。

 まず驚かされたのは、絵の具の発色の鮮やかさ。アナログの絵画だけど、まるで宝石のように絵が発光している印象を受けた。『スターウォーズ』のエメラルドグリーンの宇宙空間や、『ウルトラマンパワード』の怪獣のサファイア色の肌、その息を呑む美しさは、印刷物の印象とはまるで違った。そういう点では、画集で見て想像していたよりも寸法も大きかった。ポスター用の絵はもちろん、『SFアドベンチャー』の表紙用の絵も巨大で迫力があった(この表紙のコーナーでは、『フランチェスカ・ダ・リミニ』が気に入った)。

 そして、1枚1枚の絵の密度が高く、情報量の多さも凄い。絵の元となった小説や映画の登場人物を詰め込んでいるせいもあるだろうけど、人体や歴史を感じさせる衣服、装身具や戦艦、海面の波といった、この世に実在するものを観察して得た情報がたくさん盛り込まれているから、絵に厚みがあるのだろう。空想上の宇宙船の格好よさも、実在した戦艦を巧く描く技術や知識が背景にあればこそなのだろうと感じた。『アキラメカニクス』の「SOL」の絵は、画集で見た時はなんとも思わなかったけど、実物を見たら金属の質感のあまりの格好よさに見入った。

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 情報量という点では、1つの絵の中に縮尺の違うものを並べているところも面白いと思った。『銀河パトロール隊』のように一目瞭然でいろんな縮尺のものが並ぶ絵もあれば、じっくり見て気づいた絵もあった。『戦艦「大和」図面集』では、戦艦の間近を戦闘機が飛んでいるのだけど、パイロットの大きさを基準にして戦艦を眺めると、戦艦が若干小さいように見える。リアルな対比ではなく、戦闘機を見ごたえのある大きさに微妙に誇張して描いたのではないか。

 あとは、宇宙空間と古代の彫刻や絵画を並べるような、何と何を組み合わせるか、そこからどのような印象が生まれるかという、配置の妙も面白かった。

 美術館から出る頃には、「こんなに凄い絵をたくさん描いた人が世の中に居る一方で、あまり生産的でない自分の人生ってなんなんだろう……」と考えさせられる展示だった。

(2018年1月28日@上野の森美術館)

C93(冬コミ)参加報告と買った本

当日の様子

 自分が編集した水池屋さんの同人誌を売るために参加。サークルが配置された場所は、アニメスタイルの正社員になったというunkoerさんのサークル「アニメ偏報」と、『月刊アニメスタイル』時代に一緒にアルバイトをした、やしさんのサークル「NANL」に挟まれていて、アニメスタイル色の濃い一角だなと思いました。

 開始30分間だけ買い物に出かけて、後はずっと自分のスペースで売り子をしていました。冬なので寒さが厳しかったですね。新しいもの好きなので、pixivPayにも対応してみましたが、利用者は0人でした。

 文章の本なので需要が読めなかったけど、蓋を開けてみれば次回に続きが出せるぐらいの冊数は売れたので、良かったです! また差し入れなど下さった方、ありがとうございました。

買った本

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・まつもとあつし『アニメ・マナビ アニメと配信の現在と未来 〜Netflixはアニメビジネスの救世主か?〜』

ジャーナリストのまつもとあつし氏と西田宗千佳氏の対談本。『ボルトロン』や『Overwatch』といった日本風のコンテンツが日本抜きで海外で作られている状況を西田氏が危惧する発言があって、僕も同じことを(特に中国のWOLF SMOKE STUDIOが『Overwatch』のアニメPVを作った時に)感じていたので、うなずきながら読んだ。それに続く文で、1990年代には日本にPCメーカーがたくさんあったのに、今も同じ体勢で続いているところは、ほぼパナソニックしかない。現在たくさんある日本のアニメスタジオがそれと同じ歴史を繰り返す可能性があるという予測は、そんな未来が容易に想像できてしまって、ゾッとした。

・氷川竜介『アニメ怪獣SF青春記 1974年の大変革と怪獣倶楽部の誕生』

昨年TVドラマの題材にもなった伝説的同人サークル「怪獣倶楽部」の当時の様子や、氷川さんの学生時代・アマチュア時代を記した自伝。怪獣倶楽部の発足は大伴昌司氏の急逝が影響しているのではないかという考え方など、なるほどと思わされた。オタク向けメディアの開拓時代の話なので、読んでいて面白かったですね。

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・山門郁夫『ネト充のOP・EDのススメ方~ネト充にもススメる原画・コンテ集』

タイトルロゴのアニメーションが印象に残っていたのだけど、解説を読んで山門氏の持ち味だと分かりました。

・unkoer、芯入り、東京都、ムトベ『ごうがいアニメ偏報Max Heart』

原画集レビュー連載で水池屋さんが病気で1回だけ休んだ時に、芯入りさんに代理原稿をお願いしたのだけど、その原稿が収録されている関係で、表紙が水池屋さんの同人誌のパロディになっていました。タイムシートの「全何枚中の何枚目」を記入する欄が各社でどのように違うかを検証する記事が面白かったです。

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・おもちまみれ『おもちかしら??』

『Just Because!』第1話、第7話、第11話のレイアウトが掲載されていました。

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・すな(近岡直)『ふゆぼん』

水彩や油絵で描かれたアニメキャラのカラーイラスト集。絵が凄くかわいい。
デフォルメされた絵柄も好きなので、マグカップも買いました。

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・五十嵐海『ぐわ/ぺ/えん』

トリガーのアニメーター・五十嵐海氏のペン画、鉛筆画のイラスト集。
同人誌と一緒に買った御札ステッカーは、格好いいので、MacBookの天板に貼りました。御札というアイデアも良いですね。

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・若林信『若林信仕事集2』

『エロマンガ先生』第8話の絵コンテ集。絵コンテに吹き出しを被せて解説コメントが記されている。吹き出しが半透明なので、絵コンテの内容もちゃんと見ることができる。これは面白い作りの絵コンテ集だなと思いました。

多魔『COMI DASH 業界クリエイター取材集 No.01』

中国の同人誌即売会「comiday 成都同人祭」代表の多魔氏の同人誌。同即売会のパンフレットに掲載された、アニメーター・榎戸駿氏のインタビューなどを収録。中国のかたなので、ところどころ日本語がたどたどしいけど、アニメに造詣が深く、アニメーターにこんなに深く質問できるインタビュアーは珍しいのではないかと驚かされた。